
ZNR-082 ¥2,100(tax in)
今回で六作目となるDo Make Say Think のスタジオアルバムに収録されている4曲のうち3曲は10分を越える長大作である。今作でも彼らの評価の高い無双の音楽のスタイルは健在で、全曲を通して独特の色彩豊かな音色と洗練された感性をもとにした巧みなるアレンジを盛り込み、過去10年のあいだ一貫された完成度の高いインストゥルメンタルロックの傑作である。
思いがけない展開や凝ったアレンジ、突発的かつ安定したフローなど、DMSTは見事にルーツに基づきつつも彼らの音楽に対する無粋の探究心の織り成す実験的なアプローチが窺える。過去の作品以上にそれぞれのパートを主張し過ぎず、幾重にも絡み合うポップなアンサンブル、マントラを髣髴させるボーカルパッセージ、壮麗なメロディと計算し尽くされたポリリズム、丁寧に練られた音の一粒一粒がリスナーに新鮮な感動をもたらす。Other Truths はいわばDMSTの原点回帰でもあり、全曲を通してオーガニックな味を醸し出せたのは初である。
DMSTは調和から不調和、澄み渡った音から歪みきった音、オーガニックな音から空間的な音など、繊細な属性の音をバランスよく鍛錬して一つの音を作り出すことに成功してきた。ジャズ、サイケ、ダブ、フォークと多岐に亘るジャンルのポストモダンな音の巧妙な融合より、そうやった彼らの繊細な属性がDMSTの奏でる音にナチュラルなフローを形成しているといっても過言ではない。
そしてこの音を生み出す方程式の鍵を握っているのがバンドが活動開始したときから一貫させているセルフプロダクションの姿勢である。更に、リーダーOhad Benchetritが自宅に構えるレコーディングスタジオとメンバーCharles SpearinとJustin Smallのレコーディングやミキシングの専門的な知識など、DMSTはレコーディングとミキシングにおいては他には類を見ないレベルの宝庫によってアイデンティティを築き上げているのである。
DMSTが13年の間リスナー達を魅了してきた独自の音の正体を的確に表現するのは依然として難しいが、唯一いえることは楽器を奏でるだけでは表現しきれない思想と概念が全てのアルバムに盛り込まれきた。Other Truthsでもその思想や概念を取り込みつつ、未開の領域へとダイナミックへ突き進み、彼らの音楽活動における新たなる可能性を築き上げた。
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| 1. Do | |
| 2. Make | |
| 3. Say | |
| 4. Think |
